シリコンバレーに来て3カ月が経った
久しぶりにブログを書くことになる。シリコンバレーに来てもう3カ月が経った。様々な激闘の末に何とか生きているが、考えなくてはいけないことがたくさんある。
まず、ここにきて2カ月ほどでシリコンバレーのスタートアップエコシステムは結果論であって好意的に人間の手であの経済生態系を実現したのはむしろサンフランシスコや中国の深センだという結論に至った。
僕が実現したいエコシステムはシリコンバレーのような自然豊かでどこかゆったりとしたイノベーション環境で、サンフランシスコのような資本主義の慣れ果てのような環境ではない。
ここでたくさんの人に出会い話す機会があるが、その中で世界トップ大学UCバークレー卒のホームレスがバークレーのキャンパス付近に住んでいるという話を聞いた。そうバークレーやサンフランシスコのIT企業のほとんどはスタートアップと言われる小さなベンチャーが多く、みな次のAirbnbやUBERを目指して寝る間も惜しんで働いている。「失敗は成功のもと」「失敗を称賛する文化」という割には失敗した人へのセーフティネットはなくサンフランシスコには社会復帰できないホームレスが200~300人程いる。親と子のコミュニケーションも減り、家庭問題から子供のホームレスも増えている。
そうなった時に自分が考えていたもともとの目的「日本でスタートアップエコシステムを作る」が幸せな社会を作るための手段であって、目的を考えたときに一概にスタートアップを増やすことが大切ではないと思った。
大切なのは経済の発展と共に失敗した人がまた挑戦できるセーフティネットを用意してあげることで、それがあってのエコシステムが必要なのだろうと。
日本でも起業ブームが起きて「Spray&Play」という資金をばらまく投資家も目立ち、若いスタートアップが増えているが、そこに対してのセーフティネットがあるかは怪しい。日本は安全で人もいい国なのである程度の生活は保障されてはいるが、今度は人の精神面が問題になってくる。
なにが最適解なのか、本当に問題視するべき点はどこなのかを残りの3カ月で探していきたい。そしてシリコンバレーでの経験や知識がどう役に立たせることが出来るのか。もっともっと頑張っていきたい。
シリコンバレーに来て1カ月が経ちました
パソコンの充電器を失って長い間更新することが出来なかったが、やっと復活した。
ここ最近は様々なミートアップに参加しながら何とかシリコンバレーを掴んできた。
そんな中で数多くの人と知り合い、支えられて今生活が出来ている。
もうすぐ来て1カ月が経つが、ペイフォワードを全身で感じている。
日本にはこんな文化がないのはなぜだろう。ふと思った。
確実に一定数の優しい人たちはいる。しかし恩送りという文化は浸透していない。
もしかすると求める側にも問題があるのかもしれない。
日本人は全体的に謙虚で遠慮する風潮があるが、ここでは遠慮していては何にも進まない。がめつく、素直に必要なものは求める。それを嫌がる大人は少ない。
日本でスタートアップエコシステムが出来ない理由はスタートアップの数が少ないのも問題だが、どんどんがめつく資金調達や収益を求めていかないわからない若者にも問題があるという仮説が出来た。
そうなるとポジションということを理解して、学生でもポジショニングできる社会や文化にしていく必要がある!!
I finally landed in the US
やっとの思いで一年ぶりのロサンゼルスに到着しました。
日本出国直前にI-20という語学学校の受けいれ証明書がない問題で、飛行機乗れませんという大大大事件からはじまり。
中国の乗り換えでいきなりメンタルが崩壊したり結構さんざんな始まりでしたが、これが半年続くという証です。
抗体は早くつけていかないと!!
まだ半年ありますが、もう半年しかありません。
この期間は消費者にならず自ら開拓しないと、何も得ず忍耐力だけ鍛えられたという結果になるという事がもう見えました。
これからどんどん攻めの姿勢で取り組んでいきます!
ピーターティールのエッセンス
Zero to Oneという本を読んだことがありますか?
この作者はピーターティールというシリコンバレーのエンジェル投資家がスタンフォードの大学生にむけて行った授業をまとめたもの。内容は起業の仕方みたいな本です。
この中にはピーターティールのメッセージがたくさんあり、すごく充実した内容でおすすめです。
簡単に紹介します!
ピーターティールとは?
アメリカ最大のオンライン決済サービスPayPalの創業者で、ペイパルマフィアと呼ばれる有名な起業家集団のボスです!
ペイパルマフィアの中には有名な起業家がたくさんいます。
Teslaのイーロンマスクをはじめ、
LinkedInのリードホフマン
Yelpのジェレミーストップルマン
などなど…
さらにPayPalをeBayにバイアウトした後、ファウンダーズファンドなど様々なVCを立ち上げ、エンジェル投資家としても有名です。
そんな彼が最近は20Under20という20歳以下の大学生で大学をドロップアウトして自身の研究や起業に挑戦する学生に対して10万ドルの支援金を寄付するというプログラムで話題になっています。
そんな独自の明確なゴールを持った挑戦者をサポートするピーターティールが学生に向けて書いた本です。じつは意外と読みやすいです。
この本から得られるエッセンス
簡単に説明するとアメリカや他の先進国の真似のような新規事業はただのグローバリゼーションでイノベーションではない。
そのグローバリゼーションを国家丸ごと20年間行って発展したのが中国で会って世界的な技術の変化はもたらしていないということで、新しいことをしないと発展と言えず、そのまま何年が過ぎても今から変化のない世界は未来という事ができない。
つまり全くマーケットがないところに対して0から1を作らないと未来と言えない、進歩がないという彼の主張から、どういうマインドで新しいことを行うのか?そこのノウハウなどが書かれた本です!!
歴史の背景や、彼の論理など簡単に理解が出来る本なのでおすすめです。
スタートアップエコシステムの作り方 (シリコンバレー留学直前持論)
あと10日後にシリコンバレーに飛び立ちます。
この留学で現地のスタートアップエコシステムを理解し、日本で実現したいと考えています。
以前に実現したい環境について哲学的な面を話したので、実際にどうなれば実現できるのかを話します。
シリコンバレーの作り方
そもそもスタートアップエコシステムとは何なのか?
一言でいうと「恩送りの循環で発展する環境」と以前に紹介しましたが、これは僕の中で腑に落ちた結果論であって、正式な理論が存在します。
スタートアップエコシステムとはスタートアップ(少数精鋭のベンチャー企業)を育てるための生態系で、大手企業(GAFA)、大学(スタンフォード大学・UCバークレーなど)、VC(投資家)、サポート企業(アクセラレーターなど)、研究機関(大学も含む)、会計事務所(法律事務所も)が連携することで成り立っています。
英語ですがこんな感じの生態系です。
これにより起業家がたくさん生まれ、どんどんサービスを育てて、大手企業が買収します。
ではどうやってこの生態系を作るのか?
それぞれの機関の課題と共に紹介します(ここからは半分持論です)
大手企業の問題:閉鎖的で自社だけで突っ走っている。新規開拓が少ない。
→定期的にカンファレンスを開き、ビジョンや理想を発信する(ファンを構築する)
→ミートアップを開く(エレベーターピッチの機会を設ける)
→多国籍軍を形成し、新たな視点の新規開拓や世界に向けたサービスを展開する
→新規採用だけでなく、M&Aで組織を大きくする(アントレプレナーを囲う)
→CEOや役員が若者のロールモデルとなる
→オープンイノベーションで自社のマーケットを作る(現在アプリを掲載するプラットフォームは2つあり、両方アメリカのカリフォルニア州にある。世界はアメリカのIT植民地となっている。)
大学の問題:点取りのための教育文化があり、社会的価値からの逆算ではない。
→点取りのための知識ではなく、社会問題を解決する知恵を育てる
→成功者(起業家)が授業を行う、もしくはゼミを持ちスピンアウトする
→専門性に特化する(特に日本のエンジニアは世界基準で優秀と言われている)
→失敗を称賛してトライとMGKをさせる(ピボット:失敗を認めて前に進むこと)
→自己理念、理想の将来像、理想環境、学ぶ意味を考えさせる
VC(投資家)の問題:エンジェル投資家の数が少なく、シード期の投資にリスクを感じてあまり行われない。リターンが少ない。
→ユニコーン企業(未上場で企業評価額が10億ドル以上)が多く誕生し、プレイヤーがエンジェルを世界中から集める
→ピッチの場を多く設ける
→大学内でVCサークルを作る
サポート企業(アクセラレーター、コワーキングスペース)の問題:数が少ない、交流の場がない
→未公開株払いのアクセラレーターを作る(YcombinatorやHackerDojoなど)
→人の交差点を多く作る(マーケティングが得意な人、エンジニア、アイデアがある人、ファイナンス計画が出来る人)
→デザイン(UI/UX)を強化させる (モノを売る時代からコトを売る時代に変わった)
→プロトタイピングからのアップグレードという流れをつくる (日本では車を作る際に、まずタイヤを作ります。シリコンバレーでは、まず4輪走行の車両を作ります)
若者(学生)の問題:大手企業に属することが価値という風潮がある。個性が殺されている。
→海外を知る、様々なバックグラウンドを持った人と交流する
→すきを追求する(専門性に特化する)
→理想と現実のギャップを理解する
→まずは思いを形にする
→起業する(起業家精神が30%と言われる中、企業率3%、継続率0.5%)
これが日本で集めた情報ベースで考えた大まかなエコシステムの作り方です。
帰国後、この内容が変わっていないと現地に行く意味がなかったという事になります。
これを一つの判断軸にゴール設定を行い。現地での行動を考えたいです。
やっぱり不可能はないと確信が持てた!
ついにシリコンバレー行きまで3週間をきり、準備を始めていこうという今日この頃。
このトビタテ留学JAPANの不合格通知から約4カ月間、朝晩アルバイトに明け暮れて、現地で確実なプロダクトを掴むために必死に情報収集と経営学の勉強をした。
期待感とワクワク感と絶対にうまくいくという圧倒的なモチベーションがあるが、一つ大きな問題がある。それは日本に借金を残し、かつ現地での行動資金が5万もないという事だ。
さらにこの状況でも大丈夫と思っている楽観的な自分がまた怖い。
ミートアップに参加してご飯代を賄って、アルバイトをして資金調達と宿を確保しようと考えていた。そんな時「シリコンバレー 貧困 学生」で検索するとある希望を示す記事が見つかった。
「問題は必ず解決できる」貧乏大学生が、東京とシリコンバレーでの10ヶ月を合計家賃3万円で暮らすまで気づかなかった「お金・真面目・旅行」より大事なこと - 東京デビューしたい大学生の宿泊活
実はこの記事を書いた人はトビタテ留学ジャパンの選考中にOBを探している中で出会った人
灯台下暗しというか世間は狭いと感じながら、ゴキブリよりも生命力が強い私は確実に生き残れるぞ!という確信に変わった。
この記事に書かれているSoylentを進めた人が誰なのかも私は知っている。
やはり偉大な人はタフで生き抜く知恵や思考を持っている。